内容を厳選して勉強

 前回の話の最後に、前日勉強の方法を述べました。今回は「内容を厳選して勉強」することについてもう少し話を進めます。
 やはりポイントはどうやって「内容を厳選」するかです。例えば全てを「ノート1ページ」に記入しようとすると、限られたスペースのため「自分で分かっているところ」は選べません。自分の分からないこと、うろ覚えのところを中心に探し、限られたスペースへ丁寧に小さな字で書き込んでいきます。こうすれば、「物理的」に厳選することができます。そして記入完成の頃には書いていった内容の多くを覚えてしまうものです。もう一度読み返したりすれば、普通に勉強するのと勝るとも劣らないぐらい覚えた状態になります。

 この方法には二つの利点があります。ひとつは真に自分の分からないところだけを抽出できること。時間や記入場所の制約のある中で自分用に内容をより実戦的に厳選できます。これは大変重要な作業です。否応なく現在の自分の状態を把握する術に通じます。今自分が必要とすることのみを厳選することは、自分の行わなければならないことを最適化する作業に他なりません。
もうひとつは、小さな場所に工夫して一生懸命記入していくことは結果的に記憶していくことで一番必要な行為となります。それに小さな場所に詰め込んで記入することは、情報を一目で把握することができます。中にはその一目の範囲の内容を、「図柄」としていっぺんに記憶できる人もいることでしょう。 そこまでいけば達人の域です。
今まで語ってきた方法の要素は、日常の勉強の中でも活用できることは理解いただけたと思います。一度お試してみてはいかがでしょうか。今まで述べた方法は、中学生当時の失敗のエピソードからヒントを得ています。その話は第二教室に来ていただいた方に直接お話しましょう。