地頭力、そして夏休みの計画‏

 ここ2回に渡って「やる気」と「ワーキングメモリー」について述べてきました。双方とも子供が学習をしていく上というより育っていく上で重要な要素です。近年地頭力という概念が世の中で語られることが多くありますが、その内容を分解すると「やる気」と「ワーキングメモリー」にできるようです。地頭力とはもともと数学やパズルを解くのが得意な「考える力」が強いことを言います。それから派生し問題を解決する上での基本の力が強いということになっているようです。

 「地頭力を強くすること」は人が生きていく上でどの場面でもプラスに働きます。しかしその強くなっていく傾向の個人差が大きいのも事実です。日ごろの心がけ次第では60歳まで発展可能のようです。問題はその「日ごろの心がけ」となってきます。特に小・中学生はその「日ごろの心がけ」が何か、どうして行けばよいかを定着させる時期と思います。私が推奨する「日ごろの心がけ」の一つは、「やらなければならないことはサッサとやる」です。これは勉強以外で「地頭力を強くする」直接的な方法だと思います。「やらなければならないこと」を確定し優先順位をつけ、自分の予定を整理し、実行にあたって合理的な方法を考える。ルーチンワークに見える内容も自分でやり繰りしながら行うとそれはもう学習そのものです。受験勉強するときに時間をとって勉強の計画をたてることが重要です。これも「やり繰り」の訓練で学習の一環と位置付ける必要があります。実現可能な計画を実行し完遂することは「やる気」を継続することに繋がります。

 夏休みに入るこの時期に「夏休み期間の予定」「夏休みの学習予定」「夏休みの1日の生活予定」を計画するのは立派な学習行為です。どんな簡単な計画でも構いません。実現可能なことが必須です。小学生ではこの「予定表」が夏休みの宿題で提出課題となっていることも多いかと思います。塾生の皆さん、楽しい計画を立て、有意義な夏休みを過ごしていってもらいたいと思います。